バッチフラワーレメディ(Bach Flower Remedies)とは?
1936年に、英国の医師であるエドワード・バッチ博士によって考案、体系化された植物療法です。
38種の植物のエッセンスを飲むことで、人が感じる様々なマイナス感情を穏やかに鎮めていくことができます。
薬ではなく、副作用も依存性もないことから、赤ちゃんからお年寄りまで安心して使うことができ、
「飲むだけでよい」という簡単さから、現在英国から60カ国以上の国に輸出され多くの人に愛用されています。
「バッチフラワーレメディ」ってどんなもの?
日本では1995年頃から販売されるようになりました。
東急ハンズやロフトなどの有名量販店や、アロマセラピーやハーブを扱う専門店でも取り扱いが増えています。
ネットショップでもたくさんの店舗が扱うようになりました。
原産国の英国では薬局やスーパーなど街のどこでも売っている日用品です。
小さな遮光瓶に入った植物由来の液体で基本的には飲んで使います。
”オリーブ”や”マスタード”など、38種の植物名で呼ばれるものと、強いストレスやショックをケアするために開発された「レスキューシリーズ」から構成されます。
38種とレスキューを全種セットで買うことができるスターターキットもありますし、1本1本、好きな種類のものを単品で買うこともできます。
1回に使う量は2滴~4滴と微量で、複数のレメディをブレンドして、 自分にあったものをオリジナルで作ることもできます。
賞味期限は約3年となっており、変質も少ないことから保管方法に気をつければ長く使うことができます。
心や感情に作用するものです
バッチフラワーレメディは医薬品ではありません。
身体的な病気や症状に直接的に働きかけるものではありませんが、飲むことによって、深いリラクゼーションを感じることができ、その結果、精神状態が落ち着き、病気や痛みなどによるストレスが軽減されたという報告はこれまで数多く寄せられています。
心や感情に働きかけ、様々なストレスを和らげるものと理解してください。

オリーブ
具体的な例を挙げると、 ”オリーブ”のエッセンスには、 激しい運動や仕事、夏バテなどによる”疲労感”を癒し、休息を深くリラックスすることで得られるという働きがあります。

インパチエンス
”インパチエンス”(ほうせんか)のエッセンスは、人のペースに合わせたり、
行列などで待ったりすることが苦手で、 イライラする気持ちを、リラックスすることで和らげます。
もっとも人気のある「レスキューシリーズ」は、あらかじめ5種の植物エッセンスが配合され、強いストレスやショックを総合的に癒すことができます。
ストレスの原因となるマイナス感情は38種あるとされ、 それに対応する植物のエッセンスが使いやすくセットされています。
医薬品ではなくリラクゼーショングッズです
とても大切なことですが、「バッチフラワーレメディ」は医薬品ではありません。
深いリラクゼーションの働きがあることから、心身のバランスをとるのにとても役に立ちますが、何か治療投薬を受けている方はバッチフラワーレメディの使用に伴って、自分の判断でお薬や通院をやめることのないようにしてください。
現在、日本でも「バッチフラワーレメディ」を理解し、診療に取り入れる方も出てきていますが、必ず現在かかっている医師と相談の上、治療や服薬については医師の指示を最優先して従ってください。
誰でも簡単に、安全に使うことができます
「バッチフラワーレメディ」にはまったく副作用がありません。依存性や習慣性もありません。
そのため、治療投薬中の方も、他の治療法を実践中の方も併用することができます。
アロマセラピーの精油には、ひとつひとつ禁忌(タブー)があり、妊婦には適さないものや、血圧が高い人が使ってはいけないものがあり、その理解が必要になりますが、「バッチフラワーレメディ」にはその禁忌もないので、性別や年齢、また状態に関わらず安心して使っていただくことができます。
間違って適さないものを飲んだとしても変化が起こらないだけで、そのことによる不具合がでることはありません。
ストレスを解消し、深くリラックスするために、 自分で色々試しながら最適なものを選ぶことができるようになっています。
エドワード・バッチ博士とは?
エドワードバッチ博士(1886~1936年) 医学士・外科専門医・公衆衛生学者植物療法によるメンタルケアのメソッド「バッチフラワーレメディ」の開発者。
バッチフラワーレメディの完成以前から高い評価を受けてきた細菌学者である。
従来の診断・治療法に限界を感じ植物の「癒しの力」に着目し研究。
1935年にバッチフラワーレメディを完成し、翌年亡くなっています。享年50歳。
バッチフラワーレメディ(Bach Flower Remedies)の使い方は?
バッチフラワーレメディの使い方は、 基本的に自分の感情状態に合わせて「飲むだけでよい」ととてもシンプルです。
口に直接垂らして飲むこともできますし、好きな飲み物に入れて飲むこともできます。
強い味も香りもなく、いつもの飲み物を変わりなくいただくだけで心のケアを進めることができます。
予防にもアフターケアにも使えます
「バッチフラワーレメディ」は薬ではないため、 まだマイナス感情が起こる前から予防的に使ってもよくない影響はありません。 イライラしやすい人は事前に気持ちをゆったりさせるものを、 落ち込みやすい人には打たれ強くなれるものを。
普段から自分の感情の傾向を理解し、予防的にバッチフラワーレメディを使うことで、マイナス感情を実際に感じる局面で大きなショックやパニックを防ぎ、 冷静に受け止めることができる助けになります。
マイナス感情を感じている最中に使えば、何もしないより早くその気持ちを落ち着けることができますし、ストレスを感じたあとのアフターケアにも、かなり時間がたってからでも使って落ち着くことができます。
どんな人にも役立つレスキューシリーズ
38種のマイナス感情の前に、強いストレスやショックをケアする「レスキューシリーズ」は、
どの方にも、どの段階にもお勧めをしたいものです。
「レスキューシリーズ」はあらかじめ5種の植物が配合され、総合的なストレスをケアするもので、
もともとは”緊急用”とされているほど頼りになるものです。
液状のものは4滴を直接口に垂らすか、飲み物に入れて飲むことで気持ちが落ち着きます。
眠っている、混乱している、意識がないなどの状態のときや、 仕事中に頻繁に何か飲むことが難しい方のために、スキンケアクリーム状の「レスキュークリーム」も開発されています。
これは塗っておくだけでストレスが緩和されるので、とても便利です。
大きなストレスがケアされたあとには、個々の感情も観察しやすくなりますので、はじめての方には「レスキューシリーズ」からのケアがよいでしょう。
そのときの感情をケアする(ムードレメディ)
感情の感じ方には主に2つのパターンがあり、 ひとつは何か原因があって、その時に感じるマイナス感情があります。
- これから歯医者に行くので、不安や緊張感がある。
- 今、強く叱られたので、とても落ち込んでいる。
- 試合などの本番直前なので強いプレッシャーがある。
このようなときには、原液のボトルから、そのときの感情に合っているものを2滴、直接口に垂らすか、飲み物に入れて、その感情が落ち着くまで飲みます。
こうして日々、その時々のマイナス感情をケアすることで、 ストレスを溜め込んで苦しむことを予防することができます。
長く抱える悩みや性格的なもののケアに(タイプレメディ)
もうひとつは、 長く抱える悩みや、性格的なものを変えていきたいと思う場合、複数のマイナス感情に、時間をかけてアプローチしていく方法があります。
例えば受験生のケアの場合に、
- 常に強い緊張感がある。
- イライラ感がある。
- 長時間の勉強に疲労感がある。 など、複数のマイナス感情が存在することがほとんどです。
この場合は、複数のエッセンスを1本の瓶にブレンドし、 水を加えて、オリジナルのボトルを作成します。
複数を同時に使うことでの相乗効果を期待することもできます。
性格的なものの場合には、
- 気が弱く
- 自信がなく
- 時にカッとしやすいことがある などの状態を、総合的にケアするために、同様にオリジナルのブレンドボトルを作成します。
こうした際に、専門家のアドバイスを受けることもでき、 一般的には「バッチフラワーカウンセリング」と言われています。
自分にあったものの選び方
自分に合った「バッチフラワーレメディ」を選ぶために複雑な手順はなく、ひとつの手がかりは自分の感情を表現する「言葉」になります。
”コンプレックス”を感じているのであれば、”コンプレックス”というキーワードを含むエッセンスを、パンフレットや書籍から探すことができます。
ネットショップには大抵、各エッセンスの解説が掲載されていますし、 店頭などではディスプレイに工夫がされています。
「バッチフラワーカウンセリング」を受けることができれば、 カウンセラーが感情表現を手伝い、
言葉から最適なエッセンスを提案してくれます。
自分も忘れているような記憶に言及したり、深層心理に触れる必要はなく、 今現在、表面に現れているストレスからケアをしていくのが、 バッチフラワーレメディによる心のケアの特徴です。
「玉ねぎの皮むき」と表現しますが、表に現れているストレスや、 最優先して解決したい問題ひとつひとつをケアしていくことで、やがて本質的に大きく変化し、 本来の自分の魅力や実力を発揮することができるようになります。
経験豊かなセラピストの場合には、言葉によるカウンセリングだけではなく、 植物そのものへの感じ方や理解、植物の育成と関わりの深い占星術などの手法を取り入れる場合もあります。